ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2014/06/07

梅雨時の元気の秘訣は「胃腸を守る」こと

中医学では「人間も自然界の一部」と考えます。

外界の影響を受けながら自然と共存し、健康でいられる方法を古来から養生として語り伝えてきました。

体調を崩す季節の影響を外因(邪気)と言います。

春は風邪・夏は暑邪・秋は燥邪・冬は寒邪です。

これからの梅雨時は湿邪が体に入り込みます。

外界の湿気のほかにも冷たいもの・甘いもの・脂っぽいものの摂り過ぎ、それらを処理できない胃腸の弱り、ストレスなどが原因で「湿」が溜まります。

身体に余分な「湿」が入り込んだ時に適切な対応をしないと「湿」はしつこく「痰濁」(水っぽいベタベタした何か)に変わりさまざまな症状を起こします。

身体が重だるい・下痢・アトピーのジュクジュク・ニキビ・蓄膿症・膀胱炎・精神不安や不眠・咽喉のつかえ・体臭・不快なおりものなど。

まるで代謝できない老廃物が体から追い出されてくるようなイメージです。

これらを治すには胃腸の負担を軽くすることから始めます。

舌に白や黄色や茶色の苔が厚く付いているのは「痰濁」のお知らせです。

梅雨入り宣言される前から「湿濁」をためない体にする方法で梅雨時の体調不良を予防しましょう。

水分の代謝を良くしましょう。

水分の代謝には「肺・胃腸・腎」の働きが大切です。

中医学には「湿」を取り除く方法と、「湿」をため込まない方法で夏を乗り切る養生法があります。

便利な世の中になり、世界中の食材がいつでも手に入り、冷房完備の夏を過ごすうちに自然と調和できない生き方になっていしまった現代こそ養生が大切ですね。