ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2014/08/25

子宮内膜症と妊活

子宝相談をお受けしていますと、最近増えてきたなぁと実感するのが、「子宮内膜症」です。

子宮内膜は本来子宮の内膜にだけ存在します。

ところがこの子宮内膜に非常によく似た組織が子宮以外の場所にあって、子宮内膜と同じようにエストロゲンの刺激を受けて増殖・出血しているのが子宮内膜症です。

出口の無い出血ですので毎月出血したものが溜まっていきます。

卵巣に飛び火した子宮の内膜が毎月出血を繰り返せばチョコレート嚢腫となります。

卵巣意外にも腹膜・腹壁・肝臓・肺・鼻粘膜などにも子宮内膜組織ができて、生理時に出血を起こすことがあります。

子宮内膜症で一番困るのは「痛み」と「不妊症」です。

生理痛だけではなく排便痛や排卵痛や下腹部痛や腰痛などもあります。

子宝の漢方相談でも内膜症のある方にはそれなりの漢方薬を併用しながら良い卵胞を作ることと、良い子宮を作る事を応援して妊娠に近づける方法があります。

また、内膜症は中医学では「血液の流れの不良」「免疫力の低下」「痰濁の溜まり」と捉えますので、徹底的に食事の養生(完全和食にすることと禁止食品の徹底)と睡眠(11時には眠ること)・体を冷やさないことなどを守っていただきます。

内膜症の一番の治療は「妊娠すること」です。

妊娠希望の方は症状が軽いうちに早めに西洋医学と中医学の併用療法で対処しましょう。

「そのうち、そのうちに」と受診を迷っていると内膜症は進行していきます。

なかなか厄介な病気ですが、生理痛が毎回酷くなる方はまず産婦人科での検査で内膜症を発見することから始めましょう。