ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2014/10/09

秋の花粉症は「寒・熱」を見極め、根本治療を

春だけでなく秋にもある花粉症。

一年を通してハウスダストやペットの毛やダニの死骸で起きるアレルギー性鼻炎。

くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどでつらい毎日ですね。

くしゃみや鼻水や涙目はアレルゲンを洗い流し追い出すため、鼻づまりはアレルゲンを進入させないための体の反応。

とはいうものの早く楽になりたいですね。

漢方の治療は「症状を早く楽にする方法」と「アレルギー体質を改善する根本治療」の2本立てです。

アレルギー性鼻炎は寒症と熱症に分けてタイプ別に治療します。

逆をすると良くならないばかりか悪化することがあります。

【寒症は】くしゃみ・透明の鼻水・舌苔は白・冷え性があり、水分代謝機能が低下気味。

このタイプは身体を温め余分な水分を取り除く処方を選びます。

食事では薬味系のネギ・生姜・三つ葉・紫蘇・シナモンなどちょっと辛味のもので肺の働きを高めます。

【熱症は】粘りのある黄色い鼻汁・鼻づまり・目の充血・皮膚のかゆみ・喉の腫れ・舌は赤いです。

体の中が熱を帯びた状態なので処方は身体の熱をさまし、水分代謝を改善するものを選びます。

食事はミント・ごぼう・セロリ・菊の花・緑茶・板藍茶などで余分の熱をさまします。

【根本治療】中医学では体表や粘膜には外からの花粉やウィルスや細菌などの侵入を防御するバリアが存在し体を守っていると考えます。

そのバリアを衛気(えき)と呼びます。

この衛気を強くし花粉に負けない粘膜を作る処方を症状が出ない時期から服用し、同時に食養生で肺(鼻や皮膚も肺の仲間)の働きを高めます。

アレルギー性鼻炎から解放される食養生で頑張りましょう。