ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2015/02/12

ご馳走を食べると皮膚病が悪化するわけ

年末年始のご馳走三昧の日々を過ごされ、アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・ニキビ・蕁麻疹などの皮膚病が悪化した方はいらっしゃいませんか?

中医学漢方では、皮膚病は胃腸の処理能力を超えた飲食物が老廃物(痰濁・ゴミ)となって皮膚から噴き出してきたものというように考えます。

身体の老廃物の排泄ルートは便・尿・汗・経血・母乳・臍帯血・髪などですね。

通常ルートで「痰濁」の排泄が間に合わないと「皮膚からでもいいから出しちゃえ!」ということで皮膚にジュクジュクした炎症をもたらします。

ですから、ときのや薬局では、皮膚病の漢方治療をなさっていただく時には、「痰濁」をためない・痰濁を排泄する食事の養生をお話しさせていただきます。

アレルギー性の皮膚病は何かの病原体で引き起こされる「感染症」ではありません。

ですから他人に「うつる」ということはあり得ません。

ですが、「なりやすさ」は家族間で似てくることはあります。

一緒に暮らす家族は同じものを食べています。

さらに、小さい頃から、慣れ親しんだ美味しさは一生の好みになります。

お母様がお料理上手で毎食多くのご馳走が食卓に上り、「残さずしっかり食べて丈夫な体になりなさい」と育てられた方にアトピーは少なくないのです。

豊かな食生活が送れるようになると、体を壊さないようにする工夫も、時代とともに視点を変える必要がありそうです。

皮膚のトラブルだけでなく、メタボなどの肥満・高血糖・高脂血症も食生活の改善が必須です。

「残さずしっかり食べる」=これは食べ物を確保するのが難しかった昔の養生法。

「体の処理能力を超えないように少な目に食べる」=現代で病気を予防するにはむしろこちらの養生法を。

食養生を徹底した方ほど皮膚病の治りは早く、再発も防ぎます。