第二子不妊、断乳したら即妊娠。7か月目に妊娠糖尿、無事出産。
Kさんは34歳。二人目がなかなか授かりません。
まずは、授乳を止めていただくことにします。
おっぱいをあげていると排卵しにくいことを説明しました。
納得されご来店のその日から断乳されました。
服用したのはおっぱいホルモンプロラクチンの分泌を抑制する漢方だけでした。
すぐに妊娠が分かり、順調に経過しましたが、
7か月目の妊婦糖尿検査で「妊娠糖尿」と言われ、ビックリして相談にお見えになりました。
食べ過ぎていなくても妊娠中はホルモンの関係で糖尿になりやすく、悪化すればインシュリンの注射をしながらの妊娠生活になります。
徹底的な食事療法を守っていただき無事にインシュリンも使わずに出産までこぎつけました。
最近多い妊娠糖尿ですが、「母になるということは自分の身体と、胎児の身体を守ること」という母になる覚悟を決めていただきました。
この子のためなら食事制限も守ることができます。と心強い言葉をいただき守ってくれました。
母は強しですね!
断乳も理由が納得できれば取り組めます。断乳したら妊娠!
34歳のNさんは最初のお子様が1歳になり第二子をご希望でご来店。
以前に初期の流産歴がありましたので、授乳しながらの妊娠は流産の確率が上がるので卒乳の決心をしていただきました。
「まだまだおっぱいをあげていたい」という気持ちと「第二子を授かりたい」という気持ちで揺れています。
ホルモンのバランスのお話をし、きっちり卒乳しなければ妊娠の可能性は低いということ、
年齢的に35歳を過ぎると極端に妊孕性が低下すること、
家族の将来を長い目で見て人生設計をすることなどをおしゃべりしながら、卒乳の決心をしていただきました。
おっぱいホルモン「プロラクチン」を低下させるために
「炒麦芽」と「逍遥丸」から始めました。
ご来店のその日からきっちり授乳をストップしました。
断乳の経験のある方はその切ない気持ちがお分かりいただけると思います。
漢方を飲み始めその周期で自然妊娠。
もともと不妊の原因などはなく授乳さえやめれば即、妊娠できる身体だったのでしょう。
流産しにくくする漢方に切り替え無事に出産を迎えました。
途中、「妊娠糖尿かも?」と診断され厳格な妊婦の糖尿病食のお話をし、
きっちり食事療法を実行され、7か月の経口ブドウ糖負荷試験では異常なしで安心しました。
妊活には順番があるのを身をもって教えていただきました。
顕微授精の予定がまさかの「自然妊娠」
30歳のMさんとのご縁は平成25年のお正月明け。
妊娠反応は+に出ましたが「化学流産」でした。
でもMさんは「着床まではできるんだ」と、落ち込みを「考え方の転換」で前向きにとらえていました。
化学流産の場合は「染色体異常の場合も多いですし、自分のせいではありませんので自分を責めないでね」とお話しし、今までのつらいお気持ちなどをおしゃべりしてご縁ができました。
子宝漢方を少しずつ取り入れ、焦らず体つくりをしましょうと漢方での妊活を始めました。
2か月後に採卵、多嚢胞性卵巣なのでクリニックのドクターはOHSSにならないように心を配って卵巣刺激をしてくださいました。
たくさんの卵が採れ、授精もうまくいき、すべてを凍結しておきました。
平成25年と26年で何回も移植しましたが、ことごとく判定マイナスが続き、アシストハッチングもしましたがすべての胚を使い切りました。
再度採卵の準備に入り
「今までの胚は漢方薬を飲んでから間もなくの卵なのですが、これからの卵は漢方薬を始めて1年がたっていますので何かが違うでしょう」とご本人も前向きです。
夏に、今度の生理が来たら卵巣刺激を開始して採卵の周期に入りましょう。
と言っていたところ生理が来ずになんと自然妊娠していました。
ご夫婦もドクターも「信じられない!」
順調に胎嚢確認! 心拍確認! 母子手帳交付と進み、つわりも治まり、お元気に過ごしています。
来年、度変わり明けには出産の予定です。
ご本人は「やっぱり漢方薬を飲んでから、育った卵は元気なのかもしれませんね。
何より自分の体調が良くなり生理も順調になってきたころにちゃんと授かるようになっていたんですね!」と喜んでいます。
妊娠までの道のり、遠くからのご来店、メールでのやり取り、
今では懐かしい日々を一緒に過ごしたんだなぁと感慨深いです。
メタボ・ロコモ対策で健康寿命を延ばしましょう
日本人の平均寿命は女性86歳(世界1位)、男性80歳(世界4位)となりました。
しかし、寝たきりにならず、介護も必要とせずに日常生活を維持できる健康寿命は
それぞれ73歳、70歳です。
平均寿命と健康寿命の差は女性で13年間、男性で10年間と大きいのが現状です。
この差をゼロに近づけ自立した老後を送るためには若いうちからの身体のメンテナンスが
必要ですね。
高齢者の要介護の主な原因は脳血管疾患・認知症・骨折・関節疾患・・・。
血管系の疾患はメタボリックシンドローム(メタボ)に端を発することが多いので若いうちからメタボを解消しておくとよいでしょう。
もう一つ注目されているのが「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」予防です。
ロコモとは運動器症候群といい、骨・関節・筋肉・脳神経などの運動器の働きが衰えることで、要介護になる可能性が高い状態です。
運動器はそれぞれが連携して働いており、どの一つが悪くても身体はうまく動けません。
5つのロコモチェック
① 片脚立ちで靴下がはけない
② 階段を上がるのに手すりが必要
③ 横断歩道を青信号で渡りきれない
④ 15分くらい続けて歩けない
⑤ 家の中でつまずいたり滑ったりする
いかがでしたか?
ロコモ予防には個人に合ったトレーニングが必要です。(ロコトレ)
片脚立ち・スクワット・座ったままの関節の曲げ伸ばし・ラジオ体操・腿上げ体操など。
中医学では脳の老化や運動器の衰えをゆっくりにする補腎薬がいろいろ揃っています。
生涯自分の足で歩いていられるようにメタボやロコモ予防を。
生活養生とともに上手に中医学漢方を利用するのも老後をイキイキと過ごすコツと言えるでしょう。
眼精疲労の漢方養生
眼精疲労とは、ものを見ているだけで目の疲れや痛みを感じ視界がかすんだり頭痛・嘔吐などが起きたりする状態です。
単なる目の疲れとは違い睡眠をとっても回復しない程の重篤な状態です。
実に情報の80%は目から得られるといわれています。
現代社会ではパソコンや携帯画面やすべての仕事において目を酷使する場面が増えていますね。
中医学漢方では目は五臓の中の「肝」のグループに属します。
「肝は目に開き、肝は血を受けて良く見る」という言葉があります。
肝は血液の貯蔵庫、そしてストレスの影響を受けやすい臓器です。
ストレスが大きいと肝臓から目への血流が悪くなり、目が栄養不足に陥ります。
漢方で眼精疲労は「肝労」と言われるゆえんです。
肝と血液と目は密接な関係がありますから「お産の後は目を使わないように」と助産師さんから助言されたのも頷けます。
さて中医学漢方では眼精疲労のタイプを大きく2つに分けて対処法を考えます。
1つ目は【肝血虚(かんけっきょ)タイプ】
目のかすみ・疲れ以外でも顔色悪い・めまい・冷え性・肌のかさつき・足がつる・舌は色が薄く歯型が付きやすいなど血の不足の症状があります。
この時は当帰を中心とした漢方に加えクコの実・人参・棗・レバー・ベリー類・小豆など赤いものやほうれん草・小松菜などを取り入れましょう。
2つ目は【肝腎陰虚(かんじんいんきょ)タイプ】
こちらは老化現象の一つです。
視力低下・目の充血・痒みや口の乾きのぼせ・手足のほてり・足腰のだるさ・舌は紅く乾いています。
体がオーバーヒートしたような状態です。
この時は地黄を中心とした漢方にゆり根・レンコン・黒ゴマ・黒米・山芋などを食べましょう。
眼精疲労と区別したい症状は、急激な視力低下・ギザギザが見える・光に虹がかかったように見える・言語障害や麻痺とともに現れる視野狭窄などです。
この場合は急いで眼科にかかりましょう。
ご夫婦の仲の良さが一番の秘訣
県外からいつも一緒にご来店くださるご夫婦です。
チョコレート嚢腫と半側側に卵巣嚢腫があります。
不妊治療の長い道のりをお二人で励まし合いながら乗り越えました。
クロミッドでタイミング6回・AIH6回・体外1回
次回の体外の準備中に当店とご縁ができました。
H24年7月から漢方治療も始められ、翌H25年4月に妊娠反応が+となりました。
H26年に赤ちゃんと初めて対面しました。
いつも笑顔を絶やさない奥様ですが、胸の内はつらいものがありました。
ご主人の思いやりと優しさが妊娠の成功につながったと思います。
ママさんからコメントをいただきました。
了解をいただきましたのでお知らせします。
もう2年でしたか!
過ぎてみるとあっとゆうまでしたね。
メールで相談したり、何度も郵送してもらったり、本当にお世話になりました。
不妊治療は本当に辛いですよね。
体外受精になると、肉体的にも精神的にも経済的にも本当に辛いです。
頑張ってゴールできるのならば、いくらでも頑張るけど、毎回、先の見えない治療ばかりで、よく泣いてました。
私が前向きで頑張れたのは、ときのや薬局のおかげです。
いつも一緒に悩んで一緒に頑張ってくれたから。
精神的にかなり辛くなっても、来週ときのや薬局行くから来週まで頑張ろうと思い、ときのや薬局でお話すると、よし、次も頑張ろう!と思えるんです。
本当にかなり助けてもらいました。
ときのや薬局と夫がいなかったら不妊治療を乗り越えることはできなかったと思います。
本当にありがとうございました!
今日の息子の笑顔も、まるで胎内記憶を思わせるかのように、初対面とは思えないくらいの笑顔で、きっと、ここのおかげで僕がいるって考えてたんだろうなぁと思います。
第二子も漢方でタイミング療法
第一子を漢方と排卵誘発剤を使ったタイミング療法ですんなり授かったMさん。
出産後1年たったころに第二子を、ということで再度漢方薬を飲むことにしました。
年齢も30代に突入したので、補腎薬と子宮内膜の状態を良くする漢方も強化しました。
オイスターで、栄養もバッチリ補給し、またまた2周期でご懐妊です。
卒乳してから2か月での妊娠です。
こんなに計画通りに授かる方も珍しいです。
やっぱり若さでしょうか。
皆さんこんなだといいんですが・・・・
秋の花粉症は「寒・熱」を見極め、根本治療を
春だけでなく秋にもある花粉症。
一年を通してハウスダストやペットの毛やダニの死骸で起きるアレルギー性鼻炎。
くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどでつらい毎日ですね。
くしゃみや鼻水や涙目はアレルゲンを洗い流し追い出すため、鼻づまりはアレルゲンを進入させないための体の反応。
とはいうものの早く楽になりたいですね。
漢方の治療は「症状を早く楽にする方法」と「アレルギー体質を改善する根本治療」の2本立てです。
アレルギー性鼻炎は寒症と熱症に分けてタイプ別に治療します。
逆をすると良くならないばかりか悪化することがあります。
【寒症は】くしゃみ・透明の鼻水・舌苔は白・冷え性があり、水分代謝機能が低下気味。
このタイプは身体を温め余分な水分を取り除く処方を選びます。
食事では薬味系のネギ・生姜・三つ葉・紫蘇・シナモンなどちょっと辛味のもので肺の働きを高めます。
【熱症は】粘りのある黄色い鼻汁・鼻づまり・目の充血・皮膚のかゆみ・喉の腫れ・舌は赤いです。
体の中が熱を帯びた状態なので処方は身体の熱をさまし、水分代謝を改善するものを選びます。
食事はミント・ごぼう・セロリ・菊の花・緑茶・板藍茶などで余分の熱をさまします。
【根本治療】中医学では体表や粘膜には外からの花粉やウィルスや細菌などの侵入を防御するバリアが存在し体を守っていると考えます。
そのバリアを衛気(えき)と呼びます。
この衛気を強くし花粉に負けない粘膜を作る処方を症状が出ない時期から服用し、同時に食養生で肺(鼻や皮膚も肺の仲間)の働きを高めます。
アレルギー性鼻炎から解放される食養生で頑張りましょう。
3人目が欲しいSさん。
まだ30歳で6歳と3歳のお子さんがいらっしゃいます。
Sさんは3人目がなかなか授からないとお悩みです。
病院では原因不明の不妊と言われました。
一人も授からない方に比べればなんとも羨ましく感じるでしょうが、赤ちゃんが欲しい方にとっては一人目も三人目も同じように欲しいのです。
Sさんは親の介護をしながら子育てもし、そしてもうひとり授かりたいとバイタリティ溢れる女性です。
少々冷えやすいくらいで生理の状態に問題はありません。
良い卵胞を作る漢方と「気・血」を増やす漢方だけで様子を見ることにしました。
2周期でご懐妊!
さすがに妊娠したことのある方は早いですね。
元々授かる力のある方は、少しお手伝いをしただけで結果が出ます。
経過も順調でもうすぐ出産を迎えます。
3人の子育てと親の介護で大変でしょうが、モリモリ頑張ってくれることでしょう。
子宮内膜症と妊活
子宝相談をお受けしていますと、最近増えてきたなぁと実感するのが、「子宮内膜症」です。
子宮内膜は本来子宮の内膜にだけ存在します。
ところがこの子宮内膜に非常によく似た組織が子宮以外の場所にあって、子宮内膜と同じようにエストロゲンの刺激を受けて増殖・出血しているのが子宮内膜症です。
出口の無い出血ですので毎月出血したものが溜まっていきます。
卵巣に飛び火した子宮の内膜が毎月出血を繰り返せばチョコレート嚢腫となります。
卵巣意外にも腹膜・腹壁・肝臓・肺・鼻粘膜などにも子宮内膜組織ができて、生理時に出血を起こすことがあります。
子宮内膜症で一番困るのは「痛み」と「不妊症」です。
生理痛だけではなく排便痛や排卵痛や下腹部痛や腰痛などもあります。
子宝の漢方相談でも内膜症のある方にはそれなりの漢方薬を併用しながら良い卵胞を作ることと、良い子宮を作る事を応援して妊娠に近づける方法があります。
また、内膜症は中医学では「血液の流れの不良」「免疫力の低下」「痰濁の溜まり」と捉えますので、徹底的に食事の養生(完全和食にすることと禁止食品の徹底)と睡眠(11時には眠ること)・体を冷やさないことなどを守っていただきます。
内膜症の一番の治療は「妊娠すること」です。
妊娠希望の方は症状が軽いうちに早めに西洋医学と中医学の併用療法で対処しましょう。
「そのうち、そのうちに」と受診を迷っていると内膜症は進行していきます。
なかなか厄介な病気ですが、生理痛が毎回酷くなる方はまず産婦人科での検査で内膜症を発見することから始めましょう。