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中学生のアトピー性皮膚炎の方のご相談

小さい頃からアトピー性皮膚炎と診断され症状が酷いときだけ皮膚科から処方されたステロイド軟膏を塗っていました。
昨年の秋頃から膝の裏側と脇の下とお尻にブツブツが出始め、赤くて痒くてじっと座っているのも苦痛でした。

皮膚科でステロイド軟膏を処方してもらいましたが、なかなかよくならず、又同じことの繰り返しになると思い中医学漢方で治らないかと相談に見えました。

今年はお尻のアトピーのかたが多く見受けられました。小学生の男の子、幼稚園の女の子、中学生、大学生・・・皆さんジュクジュク分泌物が下着に付き、赤く痒いブツブツ、掻き傷からは血がにじみゴワゴワとカサカサが同居しています。
中医学漢方では「赤いブツブツ」+「痒み」=熱と捉えます。
このような状態を「湿熱」といいます。清熱利湿の漢方薬を年齢や症状にあわせて服用していただきました。
外用方法としては漢方薬の水溶液を湿布し、入浴の際は皮膚病用の入浴剤を使用し、お風呂上りに漢方薬の塗り薬を使っていただきました。
乾燥しているところには保湿作用に優れた「スイカロクリーム」を塗っていただきました。

ご家族が良く理解し協力してくださり、食事もこってりしたものやスナック菓子などを控え和食にして皆で頑張りました。
1ヶ月で膝の裏と脇の下が改善しお尻の湿疹も4ヶ月でキレイになりました。

これからは湿気や汗が刺激になってぶり返すかもしれませんので油断せずにスキンケアと皮膚を丈夫にする漢方薬で良い状態を保っていただくよう説明しました。
夏に向かってもうプールも平気、短パンもはけます。半袖もOK、ビキニだって着られます。皮膚病治療は何ヶ月もかかることが多いですがその分、同志のよう に、戦友のようになって一緒に治していきます。きれいな皮膚になった時にはこの仕事をしていて良かったと感慨深いものがあります。皆さん本当によく頑張っ てくださいました。