敬老の日が過ぎました。
元気に100歳を迎える方がいらっしゃる一方で、加齢とともに弱っていく高齢者も急増しています。
現代の超高齢化社会では、高齢者の寝たきりを予防し健康長寿を伸ばすことが大きな課題となっています。
フレイルとは「健康な状態と介護が必要な状態の中間の状態」を言います。
フレイル状態では、要介護や寝たきりになるリスクが高くなりますが、今後の生活習慣の改善次第で元の健康な状態に戻れる可能性があります。
フレイルチェック(3項目以上でフレイル)
① 体重減少(半年以内に2~3キロ以上)
② 握力低下
③ 「自分が活気にあふれている」の質問に「いいえ」と回答
④ 歩行速度が毎秒1メートル未満
⑤ 外出が1日1回未満
フレイルには3つの側面があります。
筋肉量低下(サルコペニア)や歩行障害といった「肉体的フレイル」
うつ状態や気力の低下などの「精神的フレイル」
引きこもりや社会的な孤立といった「社会的フレイル」
フレイル状態ではこの3つの側面が総合的に衰弱しており、寝たきりのリスクが高まった状態にあります。
多くの方はこのフレイル状態を経て要介護に移行しますので、早く気付いて健康な状態に戻れるようにご家族や周囲の方が注意していく必要があります。
身体的フレイルは低栄養とかかわりが深く、食糧の豊富な現代にあっても、一部の高齢者は筋肉の原料となるタンパク質を充分に摂っていないことが考えられます。
筋肉をつけて運動習慣を身につけ、家族や友人とのつながりをしっかり持ち元気に長生きを目指しましょう。
次回は中医学漢方でのフレイル対策をご紹介します。