ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2019/04/06

春のイライラ・落ち込みにはわけがあります

枕草子の始まりは

「春はあけぼの・・・・・」ですね。

学生時代に暗唱した。という方も多いのではないでしょうか?

 

春はあけぼの。

やうやう白くなりゆく、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲の細くたなびきたる。

情景が浮かびあがりますね。

さてさて中医学では「春は・・・・・・」というと「春は肝・・・」と続きます。

春は肝が頑張ります。

頑張りすぎます

負担がかかります。

ということです。

 

中医学漢方でいうところの「肝」とは西洋医学の「肝臓」とはちょっと違います。

「肝」は「気」の流れを調整し「血」を浄化・貯蔵し「自律神経」や感情のコントロールをしています。

ですから「肝」の調子が悪くなると

・イライラ怒りっぽくなる

・ やる気が起きない

・筋肉が硬くなる

・爪がもろくなる

・目が充血・乾燥ゴロゴロ

・便秘と下痢

・月経不順

・PMSが強くでる

・喉にものが詰まった感じ

・胸やお腹が張る

こんな症状が出やすくなります。

「青筋立てて怒っている」

「風船のように身体がパンパンに張る」

こんなイメージでしょうか。

春は「肝」の「気」が旺盛になりやすいので

その気が循環しにくくなります。

これを「気滞」と言います。

春は特にしっかり「肝」の「気」を巡らせる肝の疏泄の働きをケアしましょう。

これを放っておくと五月病へまっしぐら。

少々の「プチうつ状態」は春は誰しも感じるものだと思って深刻にならず、食べ物、ハーブ、漢方薬でフォローしましょう。

肝の気の流れを良くするものは

香りの強い野菜類やかんきつ類です。

三つ葉・セロリ・紫蘇・パセリ・バジル・セリ・・・・・

ジャスミン茶や菊花茶・・・・

グレープフルーツやオレンジ・ぶんたん・・・・

無性にセロリがボリボリ食べたくなる時ってありませんか?

三つ葉を一パック全部食べたいときはありませんか?

雪国では今、菜っ葉が盛りです。

香りのよい葉っぱが売れています。

美味しく感じる時は身体が必要としている時ですね。

食養生とともに「肝」を守る大切なことは

食休め(食べすぎず)

酒休め(アルコールをほどほどに)

目休め(パソコン・スマホを見る時間を減らす)

早めに眠る(肝・胆の時間は11時~3時)

この4つの休めが大切です。

雪国の雪囲いを外した木々のように「肝」は伸び伸びとするのを喜ぶ臓器なのです。

自然界に五臓を当てはめる「五行説」でも「肝」は「木」なのです。

本格的なうつ状態になる前に春はちょっと苦手という方

是非ご相談くださいね。