枕草子の始まりは
「春はあけぼの・・・・・」ですね。
学生時代に暗唱した。という方も多いのではないでしょうか?
春はあけぼの。
やうやう白くなりゆく、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲の細くたなびきたる。
情景が浮かびあがりますね。
さてさて中医学では「春は・・・・・・」というと「春は肝・・・」と続きます。
春は肝が頑張ります。
頑張りすぎます
負担がかかります。
ということです。
中医学漢方でいうところの「肝」とは西洋医学の「肝臓」とはちょっと違います。
「肝」は「気」の流れを調整し「血」を浄化・貯蔵し「自律神経」や感情のコントロールをしています。
ですから「肝」の調子が悪くなると
・イライラ怒りっぽくなる
・ やる気が起きない
・筋肉が硬くなる
・爪がもろくなる
・目が充血・乾燥ゴロゴロ
・便秘と下痢
・月経不順
・PMSが強くでる
・喉にものが詰まった感じ
・胸やお腹が張る
こんな症状が出やすくなります。
「青筋立てて怒っている」
「風船のように身体がパンパンに張る」
こんなイメージでしょうか。
春は「肝」の「気」が旺盛になりやすいので
その気が循環しにくくなります。
これを「気滞」と言います。
春は特にしっかり「肝」の「気」を巡らせる肝の疏泄の働きをケアしましょう。
これを放っておくと五月病へまっしぐら。
少々の「プチうつ状態」は春は誰しも感じるものだと思って深刻にならず、食べ物、ハーブ、漢方薬でフォローしましょう。
肝の気の流れを良くするものは
香りの強い野菜類やかんきつ類です。
三つ葉・セロリ・紫蘇・パセリ・バジル・セリ・・・・・
ジャスミン茶や菊花茶・・・・
グレープフルーツやオレンジ・ぶんたん・・・・
無性にセロリがボリボリ食べたくなる時ってありませんか?
三つ葉を一パック全部食べたいときはありませんか?
雪国では今、菜っ葉が盛りです。
香りのよい葉っぱが売れています。
美味しく感じる時は身体が必要としている時ですね。
食養生とともに「肝」を守る大切なことは
食休め(食べすぎず)
酒休め(アルコールをほどほどに)
目休め(パソコン・スマホを見る時間を減らす)
早めに眠る(肝・胆の時間は11時~3時)
この4つの休めが大切です。
雪国の雪囲いを外した木々のように「肝」は伸び伸びとするのを喜ぶ臓器なのです。
自然界に五臓を当てはめる「五行説」でも「肝」は「木」なのです。
本格的なうつ状態になる前に春はちょっと苦手という方
是非ご相談くださいね。