ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2019/09/16

漢方の不眠対策は「陰陽のバランス」を整えること

暑さが続く中「眠れない」と体力が回復しませんね。

眠れない原因は暑さだけでなくストレス・飲食不摂生・考えすぎ・老化・脳の興奮など様々あります。

寝つきが悪いだけではなく、夢が多い・途中で目が覚める・熟睡感がないなども不眠の特徴です。

中医学漢方では「陰陽のバランスを整える」ことで不眠の対策をします。

陰と陽は相対する性質のもので、対立しながらも一方だけで存在することはできません。

例えば静と動・寒と熱・物質と機能・陰血と陽気・夜と昼・落着きと活動・水と火などで前者が陰、後者が陽に属します。

「暑い夜に眠れない」を、陰陽で説明すると、夜は陰に属し、活動が制止する時間帯です。

それなのに暑くてつまり陽が強くて生理機能が活発なままなので心神(漢方では精神や脳の働きのこと)が落ち着かず眠りが浅くなります。

眠るというのは「陰」が「陽」を包み込んで陽を封じ込めるということです。

燃えている火(陽)を水の力(陰)で消しに行くということです。

現代社会では眠る直前まで目や脳を活動させ、なかなか陽が下火になりません。

タイプ別に陰陽のバランスを整えて自然の眠りを誘います。

①   精神が高ぶって陰は正常なのに陽が強すぎるときは余分の陽を取り除く漢方を。

②   神経を使いすぎて陽は正常なのに陰が小さい場合は陰を補う漢方を。

③   体力が弱り陰も陽も両方小さいときは気と血を補う漢方を。

④   身体に余分の邪魔者があって陽が陰の中に入れないときは余分な熱や老廃物を取り除く漢方を。

睡眠導入剤をお使いの方は自己判断で服用を止めないようにしましょう。