今、一番気になるのは「新型コロナウイルス肺炎」のニュースではないでしょうか?
感染拡大は治まる気配がありません。
漢方では病気が起こる原因を二つの方向から考えます。
一つは病気をもたらす「邪気」(この場合はウイルス)の影響。
もう一つは体内の「正気」(この場合は免疫力)が足りない場合。
予防の対策は
① ウイルスを取り込まない
② 自分の免疫力を高めて感染を防ぐことです。
① に関してはご存じのように手洗い・うがい・マスク(喉を乾燥から守るためにも)。
顔に手を近づける前に徹底した手洗いが必須です。
② に関しては免疫力を高めるためには「衛気(=粘膜のバリア・パトロール隊)」の力を強めること。
そのために、充分な睡眠・バランスの良い栄養・腹八分目で食べ過ぎないこと。
温かく消化の良いお野菜たっぷりの食事は腸管免疫を高めます。
また、口腔内の衛生も免疫力と深く関与します。歯磨きも念入りに。
衛気は栄養の吸収を通じて生み出されるため胃腸の働きを整えることが養生のポイントになります。
過度の疲労や食事の不摂生が気になる方、高齢の方、喉や鼻が渇きやすい方、口呼吸の方、慢性疾患を持っている方、免疫抑制剤を使っている方などは衛気不足を招きやすいので積極的な対処を心がけましょう。
暖房器具による呼吸器の乾燥や年齢が上がることによる呼吸器粘膜の潤い不足にも対処できる衛気(免疫バリア)を高める養生法と漢方薬があります。
この時期にしっかり対処することで、インフルエンザや花粉症の予防にもなります。
不安に思うだけでなく自分にできることを実践してみてください。