ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2020/09/16

何を食べるか」よりも「どれだけ処理できるか」が重要

食養生という言葉を聞いたことがありますか?

こんな体調の時は何を食べたらよいのか、何を控えた方が回復するのか。

元気でいるためにも体質別に食材や調理法を工夫することを言います。

よく「貧血には何を食べたらよいですか」「アトピーで痒い時には何を食べたらよいですか」「骨を丈夫にしたいです。冷え性です。胃腸が弱いです・・・・」質問されればそれぞれの食養生をお伝えします。

しかし、実は「何を食べたらよいか」よりも「胃腸で消化・吸収・運搬・代謝・排泄がうまくいってるか」の方がもっと大切なのです。

食べ物を受け入れるチーム(口・食道・胃)を胃のチームと名付けます。

食べたものを処理するチーム(腸・膵臓・胆嚢など消化吸収にかかわるところ)を脾のチームと名付けます。

食用旺盛で、あるいは元気になろうと頑張ってたくさん食べている人。

その量を脾のチームで適切に消化・吸収・運搬・体つくり・排泄ができているでしょうか?

胃>脾の力関係(食べすぎ)ですとトラブルが発生。

食べたものの処理が追い付かず、体内に老廃物を作ることになります。

その老廃物が皮膚・鼻・呼吸器・血液中・内臓にあふれてきて病気の元となると中医学では考えます。

「腹八分目に医者いらず」とは胃<脾の力関係のことです。

腹八分目で脾が活躍できると食事の前後で同じように動ける・頭が働く。

食後、眠くならない、もたれない、お腹が張らないです。

食欲に任せて食べ過ぎない、脾のチームを強くして処理能力を高める。

これが食養生の根本です。

消化の助けに大根おろし・山芋・サンザシを利用しましょう。

舌に苔が厚く付いていたら「食べ過ぎで処理が間に合ってないですよ~」のお知らせです。

1口30回以上噛む・胃の中を冷やさない・食事の時間は楽しくおいしくストレスを感じないで。これが脾を強くするコツです。