WHOは11月14日をインシュリン発見者バンディング医師の誕生日にちなみ「世界糖尿病デー」と定めて糖尿病の啓蒙運動を推進しています。
糖尿病は血液中のブドウ糖が増えすぎて血糖値が高くなってしまう病気です。
血糖値を下げるインシュリンの作用が弱くなったり、不足してしまったりすることで起こりますが、無症状で進行することが多い病気です。
血液中にはブドウ糖があふれています(高血糖)が、身体全身の細胞にはブドウ糖が取り込めず細胞は飢餓状態。
これらの代謝障害により太い血管にも細い血管にもすべての血管に大きなダメージを与え動脈硬化が進みます。
怖いのは高血糖に気付かないまま放置してしまい様々な合併症を引き起こすことです。
進行すると失明・腎不全・足壊疽・脳梗塞・心筋梗塞をはじめ、アルツハイマー病は糖尿病のない人の2倍、ガンや骨粗鬆症、歯周病にも関係しています。
糖尿病は「代謝病」+「血管病」ということができます。
血管ボロボロ・血液ドロドロ。
中医学では「痰濁・瘀血」と言います。
血糖値のコントロールと同時に、身体の酸化(サビ)と身体の糖化(焦げ)を防ぐことも重要です。
活性酸素と最終糖化産物の産生を抑えるために、食べ物・食べ方(順番)・運動・睡眠・ストレスとの付き合い方、自律神経のバランスなどの生活習慣から変えていくことが必要です。
日本人は世界の民族の中でも糖尿病になりやすい民族です。
食べ過ぎ飲みすぎが無くても、メタボ体型でなくても、痩せていても糖尿病という人はたくさんいらっしゃいます。
健康診断で少しでも糖尿病の精密検査が必要と診断されたら、ブドウ糖負荷試験やヘモグロビンA1cの検査を受けて血糖コントロールをしましょう。
様々な生活習慣病の第一歩は高血糖から忍び寄ってくると言っても過言ではありません。
将来起こるかもしれない合併症を予防するためにも血糖コントロールは大切です。