ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2021/06/04

雨の日の体調不良は気象病も含まれます

梅雨や台風が近づくと頭痛・だるさ・めまい・耳鳴り・気分の落ち込み・浮腫み・神経痛・胃腸の不調などの症状が出る方がいらっしゃいます。

誰しも多少は天候に左右される毎日を送っています。

晴の日はシャキーンとし、雨の日はドヨーンとなることもあります。

しかし、身体や心がしんどくなるほど変調があるときは対策が必要ですね。

器質的な病気が無いと仮定しての話ですが「気象病」としてとらえることができます。

梅雨時は気圧が下がることと湿気による気象病が出てきます。

気圧が下がると浮腫みやすくなります。

脳に起これば頭痛、内耳では眩暈、関節では痛みに。

この場合は身体のバリア機能(衛気と言います)を高めて気圧の変動に必要以上に敏感にならないように対策します。

湿度が高くなると身体に「湿邪」が侵入すると考えます。湿邪は消化機能を低下させますので、胃もたれ・軟便・食欲不振・だるさ・やる気が出ない・眠いなどの症状と関連します。

さらに湿が熱を持つと湿熱となって湿疹・アトピーの悪化・膀胱炎・外陰炎などの炎症が起きることがあります。

舌に厚い苔が付いたり、舌の輪郭に歯型が付いたりすることで身体は「処理できない水分過剰」のお知らせを出します。

この場合は「湿邪」を追い出し、胃腸を丈夫にして「湿」を作り出さないお手当をします。

中医学では湿邪などの邪魔者を追い出す方法を「寫法」と言い、身体の弱りを強化する方法を「補法」と言います。

その人に合った寫と補のバランスを考え漢方薬を組み合わせます。

こうした湿邪による症状がある時は、温かい消化の良いものを腹八分目で1口30回噛んで、ストレッチや体操で気血を回し「余分なお邪魔虫(湿邪)を作らない、できてしまった湿邪は発散する」を心がけましょう。