なぜ昔の人は暦や季節にこだわったのでしょう。
昔は季節の変化に対応できないと病気になってしまったからです。
過酷な自然環境でも元気に生きていくために、季節と身体と心と生活習慣・食事を大切に考えてきました。それは生き残るためにです。
一年をいくつにも区分して陰陽から見ていきましょう。
夏至(陽が一番強い日)と冬至(陰が一番強い日)で二至。
その中間が秋分と春分で二分。
二至と二分の中間に立春・立夏・立秋・立冬の四立(しりゅう)。
四立の前日を節分と言います(年四回)
四立の18日前から節分までが土用で年四回あります。
特に健康上注意が必要な時期はこの土用です。
季節の変わり目の18日間は自律神経が不安定で季節の変化についていくだけでも疲れます。
この時期を元気に過ごすことができれば次の季節を元気に迎えられます。
土用の間はその季節の「邪気」が身体に入ってくると考えました。
そのため、土用の最終日を「節分」と言って「邪気」を払う日と定めたのです。
二月の節分の豆まきが有名です。
年四回の土用の期間は「胃腸を健やかにしておくこと」を第一に考えましょう。
暴飲暴食・冷飲食の摂り過ぎ・睡眠不足が続くと邪気に立ち向かうエネルギーが湧いてきません。
そして免疫力が低下します。
土用の時期は胃腸を酷使せずいたわる生活を送りましょう。
年間の陰陽・女性のひと月の陰陽・一日の陰陽に合わせた生活が健康の秘訣です。
いにしえの知恵と中医学漢方の理論は共通点がたくさんあります。
四季の変化を愛でて、今年も健やかで楽しい日々をお過ごしになられますようお祈りしています。