大昔、日本は冷えと栄養失調のために病気になる人が多かったです。
ですからおのずと身体を温めて、かつ栄養補給が養生の基本でした。
ところが現代は逆に「熱毒」を溜めやすい環境にあります。
立秋をすぎても猛暑日が続いているくらいですから。
「熱毒」とは身体に害をもたらす熱や不要なものを言います。
人間は自然界と釣り合いが取れて調和していれば健康になりますが、現代社会は地球温暖化、細菌やウィルスの蔓延などまた、生活においても高カロリー・お酒・ストレス・濃厚な味わいの物の食べ過ぎ・生活習慣の乱れ・睡眠不足などが原因となり体内に老廃物として熱が溜まりやすくなっています。
熱は多く溜まると組織に傷をつけ毒となります。
「赤い」+「炎症」+「熱感」が熱毒の溜まったお知らせです。
赤い皮膚病(アトピー・ニキビ・発疹・赤ら顔・痒み・化膿等)
各種炎症(発熱、喉の腫れ、口渇、口内炎、目の充血、免疫の乱れ等)
精神興奮や不眠や怒りっぽいなども熱毒の影響の場合もあります。
この熱をさまし、老廃物をデトックスするためには「清熱解毒」という方法を用います。
刺激の強い食物を避け、野菜など繊維質の多い食事で便通を良くすることが大切です。
余分な熱を便と一緒に追い出します。
疲れすぎないように、規則正しい生活と、早寝で熟睡もクールダウンに繋がります。
必要に応じて「清熱解毒」の作用のある漢方を用いることもあります。
清熱作用のある食材は苦い物・緑の食材・葉物野菜です。
ゴーヤ・小松菜・トマト・キュウリ・大根・スイカ・梨・ナス等夏野菜も熱をさまします。
緑茶・菊花茶・五行草茶などのお茶もおすすめです。
ただし胃の中は冷やしてはいけません。
胃の中はいつも37℃をキープしましょう。
寒い冬は温め、暑い夏は涼性の品で体内に溜まっている熱毒をさましましょう。