ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2022/12/23

「すべての病気は腸から始まる」腸は免疫の要

「すべての病気は腸から始まる」とは、古代ギリシャの医師ヒポクラテスが紀元前3世紀に唱えた言葉です。

現代でもますます腸内環境と病気の関係が解き明かされてきました。

私たちの身体には約100兆個の細菌がいて、その大半が消化管に住み、免疫機能、解毒、炎症、栄養の吸収、自律神経のバランス、神経伝達物質、睡眠の質などを調整していると解明されてきました。

免疫系の大半が腸に有ります。

腸壁は皮膚を除けば外界ともっとも接しているところです。

口から肛門までは内臓ですが外界と接している一本の管です。

小腸の中の物質を血液に吸収するかどうかは腸が決めています。

必要なものは通し、血液中に入れたくないものはバリアが働いて取り込めないようにしています。

それがうまくいかない状態をリーキーガットと言います。

腸内には善玉菌・悪玉菌・日和見菌がバランスよくいる方が健康的です。

腸内環境が悪いと便秘や下痢だけでなく各種アレルギー、気持ちの落ち込み、各種感染症、皮膚トラブル、自己免疫疾患、リーキーガット症候群などの不調につながります。

良い腸内環境は腸内細菌のバランスが整うことで作られます。

菌は食事内容や食習慣、生活習慣で変化します。

冷たい飲食が多い方・糖質制限を頑張り過ぎてタンパク質が過剰な方・抗生剤を良く服用する方・制酸剤を長く服用している方・下剤を常用している方は特に腸内環境の正常化に取り組みましょう。

民族の違いによって腸内細菌のバランスも違います。

日本人は味噌・納豆・ぬか漬けを食べて腸内細菌を補うのが理にかなっています。