ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2023/02/03

「補腎」で健康寿命を延ばしましょう

中医学の世界では、人の成長・発育・生殖にかかわるエネルギーを「腎気」と言います。

「女性は7の倍数」「男性は8の倍数」の年齢で節目を迎え、身体が変化するという言葉は薬用酒のコマーシャルでおなじみですね。

漢方の古典『黄帝内経』には女性の7歳から49歳まで、男性の8歳から64歳までの腎気から見た身体の変化が書かれています。

(年齢は数え年なので現代の年齢と少し違います。)

女性に関していえば7歳:歯が生え変わる

14歳:初潮を迎える

21歳:腎気が満ち、親知らずが生える

28歳:筋骨がしっかりして、身体が最も強くなる

35歳:肌の衰えや抜け毛が気になるようになる

42歳:顔がやつれ白髪が目立ち始める

49歳:閉経を迎え身体が衰える

この「節目の年齢」で自分の身体の変化が早まっていないかをチェックし「補腎」というケアでいつまでも若々しく健康長寿を目指しましょう。

「黄帝内経」に載っているのは女性49歳、男性64歳までですが、その後の長い人生を元気に生きていくには「補腎ケア」が必要です。

日本は平均寿命が世界一の長寿国ですが、「健康寿命(自立して、人の手を借りなくても生活していける年齢)」はどうでしょう?

男性の平均寿命は81.41歳 健康寿命は72.68歳

女性の平均寿命は87.45歳 健康寿命は75.38歳です。

その差の約10年間をいかにゼロに近づけるか、そのカギは「補腎」です。

女性は35歳以降、男性は40歳以降から年々衰えていく腎のパワーをコツコツケアすること(補腎)で、人生の曲線の下がり方を緩やかにすることが期待できます。

「腎は成長・発育・生殖を主る」にプラスして、現代では「腎は老化をコントロールする」とも言えるでしょう。