「春眠暁を覚えず」とは「春は夜が明けたのも気が付かず寝過ごしてしまう」という詩の一節です。
昼間もついウトウト、寝ても寝ても眠いとか、春独特の体調がありますね。なぜ、春は眠い、怠いのでしょう。
睡眠は自律神経の働きやバランスと深く関わりがあります。
自律神経は交感神経と副交感神経。
交感神経は闘争か逃走かというファイティングモード。
活動・頑張る・日中・興奮・緊張などと関係します。
副交感神経は休息のための神経。
夕方から明け方にかけてリラックス・穏やか・胃腸を動かす神経。
活動と休息のバランスが整っているのが健康状態です。
ところが春は寒暖差が激しく気温が10℃くらい急激に上がったり下がったりします。
また、環境が変化し、卒業・入学・就職・転勤・引っ越し・新しい人間関係に対応しなくてはなりません。
こんなときは自律神経のバランスが崩れやすいものです。
季節の変化に対応できるだけのエネルギーがたっぷり必要です。眠ることでそのエネルギーを補充しています。
季節と五臓の関係でも「春は肝」とかかわりが深いです。
中医学では「肝」は気を巡らせ、自律神経を調整し、血流をコントロールしている臓器です。
肝はストレスを一心に受け止める臓器です。
食べ物で肝を整え気の巡りを良くするものはパセリ・春菊・セロリ・三つ葉・柑橘類など香りの有る野菜・果物や酸味のものです。
肝を守ることで自律神経のバランスを整え、朝はパッと目覚め日中ハツラツの身体を取り戻しましょう。
春は就寝時刻を少し早めて十分で質の良い睡眠を心がけましょう。