ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2024/07/09

梅雨時に悪化するアトピー性皮膚炎

梅雨が始まるとアトピー性皮膚炎の方はジュクジュク・かゆかゆ・プツプツ等、今まで落ち着いていた症状が一気に噴き出してくることがあります。

梅雨時に悪化する原因の多くは湿気と温度、そして胃腸の機能の低下です。

外界の湿気が多いと、体内では余分な水分が蒸発しないで皮膚の下に溜まり、水疱となりやすいです。

そして暑さで身体に熱がこもり、皮膚は赤くなります。

「湿熱」が体にこもってしまい、これが悪化の原因です。

同時に全身も湿気の影響を受けて身体がだるい・重い・やる気が出ない・朝空腹感が無い・めまい・浮腫みやすい・下痢や軟便になりやすいものです。

気象病と言われる症状も梅雨時に多く発症します。

東洋医学では「胃腸は湿を嫌う」と言います。

湿気が多いと食欲が落ちて胃の働きが悪くなるのに、蒸し暑くてつい冷たい物を多く飲みすぎることがあります。

胃腸の消化酵素は37℃くらいで働きます。

冷たいもので胃の中の温度が下がると消化できなく、胃の中にいつまでも食べ物が残り食欲も落ちます。

消化した食べ物は小腸から肝臓へ行ってまた新しく皮膚を作る材料となるのですが、消化機能が低下するとそれが難しくなります。

今年はアトピーやそのほかの皮膚病を悪化させないぞ!と決めたら「胃腸を守る」ことで早めに予防しましょう。

痒い炎症を山火事に例えます。

治療で山火事は消えても、まだまだくすぶっている熾火のような小さい炎がいつ再燃するかわかりません。

小さい火種まで完全に消し止めるために中医学漢方の世界では「清熱解毒薬」の種類が豊富にあります。

山火事の大きさにより種類と量を調整しながら、火を消し、荒れ果てた表面をつるつるにし、再発しない丈夫な皮膚を作るまでお手伝いします。食養生や治るための生活養生が守れると早く治ります。