ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2024/12/17

「冬季うつ」の中医学的な対応法

冬季うつは日照時間の減少や寒さがが引き起こす、気分の落ち込み・無力感・眠い・やる気が出ない等を特徴とし、冬にだけ起こる症状です。

春になると自然に解決します。

冬は自然界の「陰」が極まり「陽」が不足する季節であり(冬至が最も陰が大きくなります)人体も影響を受けます。

寒さが体を収縮させ、気血の流れが滞ることで心身のバランスが乱れてしまいます。

更に日照時間が減ることで幸せホルモンと呼ばれる「脳内セロトニン」が減少することが情緒不安定や疲労感を引き起こす要因となります。

中医学的な対策としては

①   陽気を養う:体を温める食材を積極的に摂りましょう。生姜・シナモン・ニンニク・ニラ・ネギなどを。漢方は温める陽気を補うものを

 

②   気血の流れを改善する:運動不足や気血の滞りを防ぐため、適度な運動やストレッチなどで流れを良くしましょう。

活血の漢方を取り入れる方法もあります。

 

③   精神を養う:冬季うつは精神的な「気」の滞りと関連が深いためリラックスできる時間を作ることが必要です。

イライラ・憂鬱・お腹のガス・喉の詰まりなどは「気」の滞りのお知らせです。

香りの良いお茶(ジャスミン・カモミール・菊花)や香味野菜(紫蘇・三つ葉・セロリ・春菊)で気の巡りを良くしましょう。

漢方は気滞を解消する理気薬を。

 

④   日光浴を心がける:起床時に太陽の光をたっぷり浴びましょう。

雪国の鉛色の空の合間の太陽は「心の栄養」と思って1日15分を目標に日光浴を。

 

冬季うつは季節的な要因が強いものの生活習慣や中医学的な対策で症状を軽減・予防することが可能です。

冬本番を迎えイベント盛りだくさんのこの時期を元気に楽しくお過ごしになられますように