ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2011/06/01

乳児湿疹の漢方治療は母乳から

今月も皮膚病のお話です。生後2~3ヶ月頃から赤ちゃんのほっぺたや身体にカサカサ・ゴワゴワ・ジュクジュク・かさぶたなど赤く痒そうな湿疹ができることがあります。乳児湿疹といいます。

痒くて泣きじゃくる赤ちゃんを抱えて若いお母さんたちは夜も眠れない日々を送ることもあるでしょう。

赤ちゃんの皮膚は皮脂膜が薄く、バリア機能が弱いためになかなか治りにくいものです。
赤ちゃんはまだ漢方薬を飲めないことが多いです。こんな時はお母さんに漢方薬を服用してもらい母乳を通して赤ちゃんに飲んでもらう方法があります。
お薬によっては母乳に移行するものがありますので漢方ではこの方法を利用して乳児湿疹を治すことができます。

乳児湿疹は「湿熱の現われ」と漢方では考えます。
清熱利湿の働きのある漢方薬をお母さんに飲んでいただくと同時に、おっぱいがこってりしていると赤ちゃんの身体に湿熱を生じてしまうことがありますので、お母さん自身のお食事にも気をつけていただくことにします。

出産後に、揚げ物や肉食やご馳走の食べ過ぎ、生ものや冷たいもののとりすぎ、お菓子の食べすぎや甘いものの飲みすぎ、野菜不足、便秘、ストレス、睡眠不足な どが原因して母乳の質が悪くなるとそれを飲んだ赤ちゃんに湿熱の症状である湿疹や目やにや便秘などが現れやすくなります。

つくづくおっぱいはお母さんの血液から作られるということを実感します。そしてそれは突き詰めればお母さんが食べた物で出来上がっているのです。
野菜たっぷりの和食を腹七分目で1口30回噛んでゆっくり食べましょう。晶三仙のお茶でデトックスするのも方法です。