ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2012/01/18

中医学でタイプ別に冷え症対策を

魚沼の冬は厳しいものです。 

冷え症の皆さんは腹巻・カイロ・食事に気を使いご努力されています。
そこに「冷えのタイプ別中医学対処法」を加えればもっと快適な冬が送れることと思います。

冷えの体質を大きく3つに分けて対処方法を考えてみましょう。

1 熱を作り出す力が足りない(中医学では陽虚といいます)

 胃腸虚弱で栄養を取り込む力が足りない、
または、しっかりとお米やたんぱく質やそれらを代謝するビタミンミネラルを食べてなくて、
熱の原料が不足している場合。

筋肉量が少なく熱を作る力が足りない場合。

身体のボイラーに火がつかない場合。

中医学では「命門の火」と言うのもが身体の奥のほうにあり、
いつも燃えているという概念があります。

身体のボイラーです。

お鍋のお湯を沸かす事に例えると
燃料のガスや石油や電気や薪が足りない事や
火力が「弱」になっていてチョロチョロとしか燃えていない状態ですね。

2 熱を身体全体に廻せない(血液循環障害)

 熱を運んでいるのは血液です。

 加齢による動脈硬化やストレスによる血管収縮で血流が悪い場合。

 食べ物で血液をドロドロにしてしまう場合もあります。

 血液は暖まると流れが良くなり冷えると流れが滞るという性質があります。

 末端が冷えやすいのもこのタイプ。

 お鍋でお水を沸かす例えでは、
 熱伝導の悪いお鍋でなかなかお湯が沸かない場合に相当します。

3 身体の表面から熱が逃げている(中医学では衛気虚と言います)

 中医学では体表には熱の出し入れの窓があると考えています。

 体表のバリアである衛気(えき)が弱いと窓が開けっ放しの状態で
 せっかく作られた熱が逃げていってしまいます。

 外の冷気も侵入しやすくなります。

 このタイプの人は風邪も引きやすく花粉症にもなりやすいです。

 汗かきさんもこのタイプが多いです。

 お鍋の例えではお鍋に蓋をしないでお湯を沸かしている状態ですね。

 温めているそばから熱が逃げてしまいます。

 このように一口に冷え症といいましても
 その原因は人それぞれです。

 冷え対策はタイプにあわせて効率よくやりましょう。

 顔色・舌の色・生理の状態なども考え合わせて
 タイプを決めていきます。

 どのタイプか、あるいは混合タイプかを見極めるために
 いろいろな質問事項があります。

 中でも生理の状態、便通、排尿、疲れ、食欲、睡眠
 生活リズム、ストレスなどの情報は大切な判断の材料です。

 ですから冷え症といえどもしっかり時間をとって
 ご相談にお越しください。

 ですから、インターネットの販売では適切なものが選べないのですね。