ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2012/10/25

 生涯自分の足で・・~~骨粗鬆症編~~

「生涯自分の足で歩き続けたい」とは誰もが望むところです。

そのための条件の一つに骨折を予防する事があげられます。

骨は毎日、骨壊し細胞(破骨細胞)で溶かされ、骨作り細胞(骨芽細胞)によって作られています。

これも動的平衡の一つです。

このバランスが崩れて破骨細胞の方が骨芽細胞より活発になると骨密度が下がって骨粗鬆症になります。

骨粗鬆症は沈黙の疾患といわれ初期の段階では自覚症状がありません。

骨折して初めて確認される事が多いのです。

女性ホルモンは破骨細胞の働きを抑制してくれていますが、
閉経後は抑制力がはずれ特に女性は閉経後急に骨密度が低下します。

閉経期だけでなく加齢により骨芽細胞と破骨細胞の両方の働きが
鈍ることによって発症する老人性骨粗鬆症もあります。

お医者さんで骨密度を測り、必要であれば「骨の薬」
(破骨細胞の働きを抑制する骨吸収抑制剤、
骨芽細胞の働きを活発にする骨形成促進剤(注射)、
カルシウムの吸収をよくする薬など)を処方していただくことになります。

生活面では食事・運動・日光浴等も大切です。

中医学では骨は五臓学説の「腎」に属します。

「腎は骨を主り、髄を生じ、脳に通じる。」といわれるように
体の老化に関係が深いところです。

35歳を過ぎた頃から腎は弱ってきますので、
補腎剤で骨を丈夫に、
健脾剤で食べ物からの吸収を良くし、
活血剤で血の巡りを良くしておくことが足腰を丈夫にしておくことに繋がります。

「転ばぬ先の杖」、食事・運動・日光浴・骨の薬・漢方薬で
万全の態勢にしておき「生涯自分の足で」を目指しましょう。