ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2014/12/31

物忘れ・・・歳のせいばかりではありません。 中医学的「健忘」対処法

あけましておめでとうございます。

今年も皆様のお役に立てる健康情報を書いていきますのでどうぞ宜しくお願いいたします。

新春から物忘れの話題でゴメンナサイ。でも対処法がありますのでご安心を。

若くても「物忘れ」はあります。

二階に上がって、「アレッ?何を取りにきたか忘れた~」「レンジでチンしたものを取り出すのを忘れた」「大事な約束わすれた!」とか、歳のせいだけではないのです。

健忘は「血の不足」から起こることがあります。

漢方では、脳のストレスや思い悩みなどにより、全身に血液を巡らせる働きを持つ「心」と、氣・血を生成する「脾(胃腸の働きのこと)」の機能が低下し氣血のエネルギーを脳に提供できなくなることで「物忘れ」は起こると考えられています。

「心脾両虚」の状態と言います。

物忘れだけでなく、同時に不眠・夢が多い・不安感・くよくよ思い煩う・焦燥感・動悸・頭がぼーっとする・人の話が理解できない・食後眠くなる、などが現れることも多いです。

女性のマタニティーブルーや子宮筋腫の月経過多で貧血気味のときにも起こりやすいです。

健忘症対策は、脳の酷使やストレスを回避することが重要ですが、現代社会では仕事や対人関係などのストレスを避けて過ごすことは困難です。

ですから、ストレスを受け止める側の「脳の氣・血」を充分に蓄えることで「心脾両虚」に陥らないよう予防が大切です。

ストレスフルで、長時間脳を使いすぎ、睡眠状態も良くない方、メンタルが疲れやすい方、「心脾両虚」のサインが現れたら漢方と脳をいたわる食養生で、心身共に元気を補っておきましょう。胃腸の調子も良くなり、睡眠の質も上がります。

最近ちょっと気になる物忘れ、もっと仕事に集中したい方、受験生にも、まさに現代の脳の使いすぎとストレス社会にピッタリの処方です。