中医学での病気に対するアプローチの仕方をアトピー性皮膚炎の例でご紹介します。
アトピー性皮膚炎はなかなか治りにくい皮膚病ですが、根本から考えれば時間はかかりますが、治すことができます。
根本とは何でしょう。
胃腸と生活習慣です。
私たちは食べたものを胃腸で「吸収と排出」という形で分別をしています。
私たちの身体の正常の排出ルートは便・尿・汗です。
この分別作業は個人の胃腸の強さ・飲食物の内容・ストレス・睡眠不足によって左右されます。
自分が食べている量よりも分別力が弱かった場合は老廃物(ゴミ)が作られてしまいます。
この老廃物の排泄が通常ルートで間に合わない場合に「皮膚からでもいいから出しちゃえルート」を使って排出されてくるのがアトピーだと中医学では考えます。
皮膚以外にも鼻から出れば花粉症や蓄膿症。
呼吸器からは痰。
身体の外に出られなければ血液中に「糖・脂肪・尿酸」などであふれさせます。
アトピーを治すには「回復要因」が「悪化要因」に勝てばよいのです。
悪化要因は日本人の体に合わないものの食べ過ぎ・寝不足・ストレス・過労・もともとの身体の弱点(胃腸の酷使)。
回復要因は葉物野菜たっぷりの和食&間食なし・早寝・穏やかな気持ち・適度の運動・身体の回復力。
回復要因が勝ってくれば身体は徐々に変わって、健康になります。
これが、治る&再発しないということです。
すべての病気に当てはまります。
回復要因が足りない場合は、漢方薬を援軍に加えることもできます。
お一人お一人身体も生活スタイルも皮膚の症状も違います。
毎日の生活の中でどうすれば楽に生きられるか、そこを一緒に考えていくのがオーダーメードの中医学です。
治る生活を組み立てるお手伝いが出来ればと思っています。