ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2016/02/29

食養生と薬膳と漢方薬は同じ考え方です。

ときのや薬局での漢方相談1時間の内、半分の時間は食養生のお話になります。

食養生とは、あなたの今の症状や体質ではこのようなお食事をなさると治りが早いですよ。

逆にこのような食事の仕方では病気が治りにくいし、漢方薬の効き目も出にくいですよ、ということです。

漢方治療が適している病気では漢方薬の効き目は3割・食養生は4割・生活改善が3割と思っています。

食べ物が変わると体内が変わります。

体内が変わると症状が変わります。

性格も心も変わります。

病気を治す食事を食養生と言うのに対して、健康な一般的な方々のために薬膳という考え方があります。

薬膳は中医学の理論を基礎とした目的のある食事です。

理論と言ってもシンプルで「身体が冷えているのなら温める」「熱があるならさます」「足りないなら補う」「巡りが悪いなら巡らせる」特に不調がないなら「季節の薬膳を」。

季節の薬膳の基本はその時に一番おいしくなる食材(旬のもの)をふんだんにつかうこと。

旬の美味しい物を楽しく美味しく食べると体が喜ぶということです。

中医学では「三因制宜(さんいんせいぎ)」という言葉があります。

「時・地・人」の三つの要素を常に配慮して治療や生活をするということです。

季節やその土地の環境、年齢、性別、体質に応じて治療や食事が異なるという考えです。

現代日本では世界中の美味しい物を、食べたいだけ食べたい時間に食べることができます。

幸せなことですが、季節・土地柄・体質に見合ったものをその時の身体のバランスの崩れを整えるように食べましょう。

沖縄のゴーヤは身体を冷やしますし、北海道の玉ねぎや羊肉は身体を温めます。

春に採れる山菜の苦味は冬の間に体に溜まってしまった老廃物を排出してくれるというデトックス効果があります。

自然界からの贈り物ですね。