ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2016/09/05

疲労回復には「補う」方法と「取り除く」方法を

夏の疲れが出るころではありませんか?

皆さんは「疲れた~」という時どうなさいますか?

栄養ドリンクや滋養強壮剤を飲む、栄養のあるもので精をつける、眠って体を休める、どの方法も「足りないものを補う」ことで元気になろうとする方法ですね。

疲れの原因を「体力の消耗・元気が足りない・栄養が足りない・睡眠不足・貧血」などと感じているからです。

この、「足りないものを補う方法」を「補法」と言います。

一方でこの方法では治らない「疲れ」があります。

「何か邪魔者が体の中を占領している、何か巡りが悪い気がする、本来なら体から抜けていくべき水分が浮腫みになって疲れる、必要のないほてりや熱が溜まっている」

この疲れは「老廃物や代謝できないゴミが体にたまって邪魔している疲れです。

そのゴミの正体は

「気滞」=ストレスで体に膨満感

「痰湿」=処理できない余分の水分

「瘀血」=血流不良

「湿熱」=余分の水分が体内で熱を持ち皮膚炎などの炎症を起こすもの。

これらを追い出す作戦は「理気」「利湿」「活血」「清熱利湿」という方法で老廃物をデトックスすることで「瀉法」と言います。

皮膚病の患者さんは体内の湿熱を追い出す漢方薬を使うことで「体が軽くなり疲れが取れてスッキリした。」とおっしゃいます。

あなたのお疲れは「補う系が合いますか?」「追い出す系が合いますか?」

これを見極めるには「舌を診る」「お話を聞く」必要があります。

「舌の苔が厚い・舌の色が紫・舌の輪郭が真っ赤」

「お風呂に入るとさっぱりする」時は追い出したい何かを溜め込んでいます。

「補う系」と「追い出す系」の漢方薬をバランス良く併用することもあります。

見極め方をご紹介しながら漢方薬と養生法をお伝えしています。