ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2016/11/10

 クコの実の入った漢方薬は別名「飲む目の薬」

話題の「ゴジベリー」は「クコの実」の事です。

杏仁豆腐の上にちょこんと乗っている赤い実です。

漢方の材料ですがそのまま食べてもおいしいです。

私たち薬膳の会のメンバーはクコの実をお酢に浸して「クコ酢」としてお料理に使います。

砂糖を加えなくてもクコの実の甘さでおいしい甘酢が出来上がります。

クコの実は血液を補うことで体に潤いを与えて、体を丈夫にしアンチエイジングの効果もあると漢方では考えています。

この「クコの実」と「菊の花」を六味地黄丸に配合した漢方薬が「杞菊地黄丸」(こぎくじおうがん)で別名「飲む目薬」と言われます。

現代社会ではパソコンやスマホやテレビの画面、長時間の車の運転などで何かと目を酷使することが多いですね。

凝視していると瞬きの回数が減り、疲れ目やかすみ目、視力低下、ドライアイ、肩こりや頭痛の原因になることも。

中医学では「肝は血を受けて良く視る」という言葉があって、目は血液の貯蔵庫である「肝」と深いかかわりがあると考えられています。

目の疲れを大きく2つに分けて中医学では対処します。

①   目の機能を高めるために必要な血液が不足している「肝血虚」タイプ。

血液を消耗したお産後に目を使うな・本を読むな・テレビを見るなと言われるのはこの理由です。

特に夜間に目を使うことで血液が消耗され、血液不足から目に栄養が行き渡らなくなり、目の乾燥やショボショボ・疲れやすくなります。

②   老化現象で、体に必要な潤いが不足した「肝腎陰虚」タイプ。

目の充血・乾き・疲れ・手足のほてりやのぼせ・足腰のだるさ、寝汗などを伴うことがあります。

目の健康は良質な血液が支えています。10月10日は目の日です。いつも頑張っている目をいたわってあげましょう。