ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2017/03/03

花粉症の予防は今から 漢方で「衛気を強化」

春一番が吹くころから「花粉症」の症状でつらい思いをする方が増えてきます。

今年の杉花粉の量は多いそうです。

でも症状のつらさは花粉の量だけで決まるわけではありません。

昔から春に杉林の中で遊んでいても、杉鉄砲で遊んでも花粉症にならなかった人もいます。

中医学の世界では花粉症の症状が強く現れる人は「衛気(えき)不足」の体質になっていると考えます。

現代人は衛気不足になりやすい生活と食事に囲まれています。

睡眠不足・冷たいものの摂りすぎ・ストレス・冷暖房完備・砂糖やオメガ6系の油の摂りすぎなどです。

衛気とは体の表面や粘膜を守って免疫力を高めてくれるバリアのようなもの。

免疫力が弱まると感染症になりやすく、免疫力が暴走すると花粉症やアトピーなどのアレルギーにつながります。

衛気不足は全身に現れるのでサインが出てきます。

疲れやすい、息切れ、冷え性、風邪ひきやすい、汗かき、食欲不振、舌に歯の跡がつくなど、日ごろからこうした不調を感じている方は特に体質改善に取り組みましょう。

衛気は胃腸の働きで作られ、肺の働きで全身に張り巡らせます。

胃腸に負担をかけずに、肺に潤いを与える食材を取りましょう。

豆・山芋・かぼちゃ・クコの実・なつめ・鶏肉・豚肉などで胃腸の機能を高め

百合根・大根・白きくらげなどで肺を潤します。

11時までに眠れると衛気は良く作られます。

朝の深呼吸や体を冷やさない生活習慣も大切です。

花粉症の症状が出て来たらその症状は「寒タイプ(透明の鼻水)」「熱タイプ(目のかゆみ)」「湿タイプ(ダラダラの鼻水・浮腫み)」どれかを見極めて漢方薬で対処しましょう。

今年の花粉症、今からの体質改善で楽に過ごしてみませんか?