NICうおぬま3月号に掲載されました。

詳しくは「健康コラム」をご覧ください。

「花粉症扶正と去邪で根本治療」

花粉症予防は粘膜のバリア機能強化がコツ

今年こそ花粉症を根本的に治して見ませんか?

漢方薬と食養生で楽にできます。

ご相談は 025-772-2467(予約優先)
六日町FMゆきぐに隣
あなたの漢方相談室 ときのや薬局 金井明子が
まごころこめてお手伝いいたします。

花粉症は漢方で根本治療

中医学では、元気でいるために必要な抵抗力を正気(免疫力)と呼んでいます。
又、この正気のバランスを乱し、病気にしてしまうものを邪気と呼びます。

病気になる原因は、邪気が強すぎる場合と、正気が弱すぎる場合の
2つのケースが考えられます。

正気の弱みにつけこんで邪気が侵入してくるといったところです。

病気にならないために、元気の強さ
いわゆる免疫力アップ(扶正)と
邪気を取り除く(袪邪)方法が大切です。

春に多い花粉症の原因は「風邪(ふうじゃ)」の侵入によって
起こるものと考えます。

風邪や花粉の侵入を防ぐ役割を果たしているのが
「衛気(えき)」という代表的な正気です。

衛気を高めれば花粉症やインフルエンザや冷房病なども怖くありません。

衛気は体の表面(鼻や喉の粘膜、皮膚など)にバリアのように存在し、
邪気の侵入を防いでくれる防衛隊です。

中医学では肺と鼻と皮膚はネットワークで繋がっていると考えます。

肺の機能が弱くなると皮膚の防御機能が弱まって邪気が入りやすくなり、
鼻水や皮膚や目の痒みといった症状が現われます。

また、水分を全身に運ぶ脾胃の働きが弱くなる事も
多量の鼻水や鼻づまり、まぶたの腫れといった症状の原因となります。

そこで中医学では鼻水やくしゃみなどの辛い症状を抑える「標治」と、
体質を調整する「本治」を併せて行います。

本治では肺と脾胃を強くする事で衛気を強くし
病邪を寄せ付けない粘膜を作る「玉屏風散(衛益顆粒)が有名です。

食事はお米を主食として完全和食で、
砂糖や冷飲食を控えると良いでしょう。

春はもうそこまで来ています。

今年は花粉症の季節も快適に過ごしましょう。

 

花粉症のご相談なら
ときのや薬局 金井明子へ
025-772-2467(予約優先)
六日町FMゆきぐに隣
まごごろこめてお手伝いいたします。

 

コウノトリさんがやってきました。体調不良を改善して妊娠したWさん。

Wさんは29歳。

基礎体温は2相になっていますが、体温表の記事欄には
毎日のように体調不良のメモが記入されています。

吐き気・胸焼け・胃・背の痛み・腰痛・食欲不振・腹痛・倦怠感 等など
これらが生理の周期と関係なく毎日のようにビッシリと・・・・

又排卵痛や月経痛、冷え症もありました。

それでも一生懸命仕事や家事ををこなしています。

妊娠することをご希望ですが、まずはご自分の体調を整える
事から始めましょう。

この状態では妊娠の継続や、出産してからの体力が心配で す。

妊娠する事はゴールではなくスタートです。

これからの長い育児期間中にご自分が元気ハツラツとした毎日を
送るためにも妊娠前に体調を整えましょうという事で
漢方治療を始めました。

3ヶ月は周期に関係なく胃の調子を整えること、
冷え症を治すこと、疲労倦怠感を改善することに集中しました。

少しずつ体調がよくなりそれに伴って体温表も綺麗な2相になってきました。

4ケ月目からは子宝の周期療法の漢方薬で
「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」と飲み分け
4周期目で妊娠に至りました。

妊娠中は安定期に入るまで流産防止の漢方に
切り替え、途中早産気味になったので早めに産休を取り
無事に元気な赤ちゃんを出産なさいました。

疲れも見せず元気に育児を楽しんでいらっしゃいます。

ご縁ができてから8ヶ月の歳月がかかりましたが
体調不良のままでは妊娠は難しかったのでは
ないでしょうか。

急がば回れと言いますが、健康な母体になってからの
ご懐妊で良かったと思います。

 冬の行事食は薬膳

 冬は食べ物の年中行事が多いですね。

元旦のお屠蘇に始まりおせち料理、
7日の七草粥、15日の小豆粥・・・

無病息災や五穀豊穣を願って昔の人はこれらの薬膳で病気の予防と養生に努めたのでしょう。

厳しい自然環境の地域の方が、温暖で食べ物に恵まれている地域よりも
伝統食や郷土食の伝承が盛んです。

病に対する畏敬や飢饉に対する危機感が強かったからと思われます。

お屠蘇は三国志の時代の名医華侘の処方で「白朮・桂枝・桔梗・防風」などが使われ、
飲みすぎ食べすぎ・過労や冷えから起こる風邪や胃腸炎の予防と治療を目的に
お酒の中に浸して飲みます。

屠蘇という文字は邪気(ウィルスや細菌)を屠絶し、魂を蘇生するという効能から名づけられました。

七草粥は、お正月でお餅やお酒やおせち料理が続いた時に、胃の負担を軽くし、
ご馳走の食べすぎで体に溜まった「湿熱」をデトックスします。

「湿熱」が溜まると皮膚病が悪化します。 

小豆粥もご馳走が続いた後で消化を助け、浮腫みを取る利尿剤として

「水毒」を除去するために小豆が入っています。

マメに元気でという語呂合わせもありますが。

中医学では人間も自然界の一部と考えます。

「冬は陰の気が勝ち、陽の気が弱る」季節です。

動植物は冬眠や葉を落として春の活動のためのエネルギーを蓄えています。

人間は冬眠はできませんが、寒い冬を元気に過ごすために季節と食物の調和を重視してきました。

冬は体を温める「陽の食物」を摂りましょう。

陰性の野菜も熱を加えて温野菜にして食べるくらいですから
体を冷やす砂糖・冷たい物・生もの・南国のくだものなどは控えたほうが賢明です。

冬は衣食住の全てで温めることを考えましょう。

 

 

コウノトリさんがやってきました。 Vさん人生計画を実践

Vさんは20代後半。

結婚前から検査をしホルモン療法を受けて妊娠の準備を
していました。

4月に結婚し、翌年の7月頃に出産したいと希望していました。

そのためには当年の10月に妊娠できるようにと理想的な
計画を立てていました。

なかなか計画通りにはことは運ばないものですが、
Vさんは着々と体の準備を始めました。

少し疲れやすいとおっしゃいますので
疲れを治し子宮をフワフワベッドにするために
婦宝当帰膠とオイスターの服用を始めました。

次の周期で妊娠し希望通り翌年の7月に出産なさいました。

妊娠中ずーと婦宝当帰膠とオイスターは飲んでくださって
いました。

トントン拍子の妊娠で、不妊症とは言えないかも知れませんが、
結婚前の検査で、自然妊娠は難しいと言われ、
真剣に妊娠しやすい体つくりを早くから準備した お蔭と
ご本人はおっしゃっています。

「妊活」とは人生設計にも通じることを教えられました。

 

 

コウノトリさんがやってきました。  Uさん高プロラクチン血症の治療をして妊娠

Uさんは30代前半。

赤ちゃんが欲しくて1年が過ぎました。

病院でホルモン検査をしたところ、「高プロラクチン血症」と
診断され、週 1回服用するお薬でプロラクチンの値を下げました。

排卵誘発剤を服用しながら、妊娠しやすい体つくりの
漢方薬を2ヶ月服用したところめでたく妊娠なさいました。

第2子不妊の場合は母乳をあげているときにプロラクチンが
たくさん分泌され卒乳後もその影響が残って高プロラクチン血症に
なることはありますが、出産した事が無くてもプロラクチンの値が
高くなることがあります。

その場合は脳下垂体腫瘍が無い事を確かめます。

MRI検査でUさんは腫瘍は無い事がわかり安心しました。

不妊の原因は人それぞれですが、やはり早いうちに
基本検査を受けておくべきと確信しました。

原因があれば西洋医学と中医学の併用で
治療を開始することができますから、
無駄な時間をかけずに良い結果を出せるのではないでしょうか。

 

 

 

アラフォー世代の応援漢方

アラフォー(35歳~45歳)世代の女性たちの中には、御自分の体は後回しにして
日夜、家族のため、仕事のため、地域のために
骨身を削って頑張って活躍し、体調不良を我慢している方がいらっしゃいます。

この年代の方の体調不良はホルモンバランスが変化していく事に原因の一つがあるようです。

卵巣の働きが活発になる20~30代を過ごし、40代に入ると卵巣の働きは少しずつ衰えはじめ、
やがて閉経、更年期を迎えます。

テレビでも盛んに35歳過ぎたら妊娠力が・・・・、卵巣の老化が・・・・、早期閉経が・・・、
不定愁訴が・・・と不安を煽っています。

月経や妊娠をサポートする卵巣は、女性の体や心と深く関わる大切な臓器。

女性が一生をいきいきと元気に過ごすためには、
年齢と共に変化する卵巣の状態「卵巣年齢」を知り、
卵巣を元気に保つよう積極的なケアを心がけましょう。

中医学では卵巣の主な働き(月経や妊娠)と密接に関わる「血」「腎」の養生を基本に
アラフォー世代の元気を応援する漢方が揃っています。

卵巣元気の養生のポイントは「月経期」の過ごし方を間違えないことです。

①体を冷やさないこと。
②睡眠を充分にとること。
③激しい運動は控えること。

血液は温まるとよく流れ、冷えると流れが滞る性質です。

月経血と子宮内膜をしっかり排出するように衣食住の全てで温めましょう。

血流が悪くなると筋腫や内膜症の予備軍になることもあります。

月経の時に排出されるものは血液だけではありません。

元気のモトのエネルギーである「気」も一緒に出て行ってしまいます。

気血を増やすためには栄養と睡眠が大切です。

母親から娘に伝える生活養生法。

初潮でお赤飯を炊いた日から養生の伝授は始まっています。

冬の乾燥肌の痒みは漢方で身体の内側からケアを

冬になりますと乾燥肌やお肌の痒みでお悩みの方が多くなります。

ゴワゴワ・カサカサ・かかとのひび割れ・指先の亀裂・粉をふいたような肌。

脛や背中が痒くて眠れないなどは昔は高齢の方に多い症状でしたが、最近は若い方にも増えています。

保湿剤を塗っても一時しのぎで改善されない時には体の中からケアしましょう。

中医学では痒みまで生じる場合は「五臓の弱り」と「気・血・水が末端まで届いていない」と考えます。

水分をたくさん摂ったからといって直接お肌が潤うわけではありません。

摂取した水分は胃腸から肺のタンクへと持ち上げられ肺からシャワーのように全身に届けられます。

肺が弱ったり、食べすぎ飲みすぎなどで胃腸に負担が掛かったりすると胃腸から肺のタンクへ
水を送る事ができず胃腸がチャポチャポしてきます。

せっかく摂った水分は胃腸に負担をかけるだけでお肌を潤す事はできません。

「肺」と「胃腸」の元気は健康なお肌を作るうえで大切です。

お肌を潤しているのは水分だけではありません。

液体である血もまたお肌を潤す重要な役割をしています。

血は飲食物が変化し、主に睡眠中に作られます。

ですから偏った食事や胃腸の弱りや睡眠不足は血の不足を招きます。

気というエネルギーは血や水を載せて全身を巡ります。

気が不足すると血や水を臓器から遠い皮膚にまで届けることができなくなります。

お肌は内臓の鏡。身体の弱りがSOSとしてお肌に現れます。

「気・血・水」と「五臓」を食べ物や漢方薬で補うことでツヤツヤのお肌を作りましょう。

 

 生涯自分の足で・・~~骨粗鬆症編~~

「生涯自分の足で歩き続けたい」とは誰もが望むところです。

そのための条件の一つに骨折を予防する事があげられます。

骨は毎日、骨壊し細胞(破骨細胞)で溶かされ、骨作り細胞(骨芽細胞)によって作られています。

これも動的平衡の一つです。

このバランスが崩れて破骨細胞の方が骨芽細胞より活発になると骨密度が下がって骨粗鬆症になります。

骨粗鬆症は沈黙の疾患といわれ初期の段階では自覚症状がありません。

骨折して初めて確認される事が多いのです。

女性ホルモンは破骨細胞の働きを抑制してくれていますが、
閉経後は抑制力がはずれ特に女性は閉経後急に骨密度が低下します。

閉経期だけでなく加齢により骨芽細胞と破骨細胞の両方の働きが
鈍ることによって発症する老人性骨粗鬆症もあります。

お医者さんで骨密度を測り、必要であれば「骨の薬」
(破骨細胞の働きを抑制する骨吸収抑制剤、
骨芽細胞の働きを活発にする骨形成促進剤(注射)、
カルシウムの吸収をよくする薬など)を処方していただくことになります。

生活面では食事・運動・日光浴等も大切です。

中医学では骨は五臓学説の「腎」に属します。

「腎は骨を主り、髄を生じ、脳に通じる。」といわれるように
体の老化に関係が深いところです。

35歳を過ぎた頃から腎は弱ってきますので、
補腎剤で骨を丈夫に、
健脾剤で食べ物からの吸収を良くし、
活血剤で血の巡りを良くしておくことが足腰を丈夫にしておくことに繋がります。

「転ばぬ先の杖」、食事・運動・日光浴・骨の薬・漢方薬で
万全の態勢にしておき「生涯自分の足で」を目指しましょう。

コウノトリさんがやってきました。Tさん体外の準備をして妊娠。

Tさんは37歳。AIHを5回。体外を1度トライしていますが、
授かりませんでしたので、県外から当店にいらっしゃいました。

ヒューナーも卵管造影も異常はありませんでしたが、クリニックでは
体外を勧められました。

2度目の体外の前に今度こそは成功し妊娠しやすい体作りに頑張る事に
しました。

基礎体温表では排卵の立ち上がりに日にちがかかり、
低温と高温の温度差が小さく
高温期の持続日数が短めです。

1度目の体外では受精卵の分割に不具合があったそうです。

3ヶ月周期療法で体の準備をして2度目の体外に挑戦しましたが、
採卵予定日の前に排卵している事がわかり採卵は中止になって
しまい、大変落胆なさいました。

クリニックでは次の体外の予定を2ヶ月後に決めました。

少し間が短いかなとは思いましたが、
前回のホルモン剤の影響を体からデトックスする漢方薬も使いながら、
再度準備に取り掛かり、めでたく妊娠反応がプラスになりました。

妊娠中は流産防止に努め、つわりが治まってからはマタニティヨガなどにも
通い、お元気に過ごされ無事ご出産なさいました。

幾多の落胆の日々をご夫婦で支えあいながら、常に明るく前向きに
お過ごしになられ、本当によく頑張ってくださったと、心から
祝福し 拍手を送ります。