ときのや薬局 健康コラム

健康コラム

2012/02/22

“未病の医学”で老化をコントロール~その1~

中医学は、西洋医学では「異常なし」で済まされてしまうようなごく小さな身体の変調も身逃さず、
小さな不調が病気に進んでしまう前に病気の芽を摘み取ろうとする、予防を第一とする医学です。

小さな不調が病気に進んでしまう前に治そうとしますので「未病を治す医学」と呼ばれます。

本日のテーマ「老化」の兆しをキャッチするアンテナには目・耳・骨(歯)・脳・血管の5つがあります。

これらの器官が別々に老いていっているかのように思われがちですが、老化は全て、一つの原因から始まっているのです。

中医学では「老いは五臓(肝・心・脾・肺・腎)のうち“腎”の司るもの」とされています。

五臓とは西洋医学の解剖学的な内臓の意味ではなくて、中医学ではその働きや生理機能につけられた名前です。

中医学で言うところの「腎」とは泌尿器系・生殖器系・免疫系・成長と老化を支配しているものと捉えます。

人体の水分のコントロールをしているのも腎の働きで、体にハリと潤いを与えています。

さらに骨髄に栄養を供給し、骨や歯を養い、一番大きな骨髄である脳髄を養います。

このように腎は人が健康的に若さを保つためにとても大切な機能ですが、
生活習慣の乱れや年齢の経過とともにその働きは弱まっていきます。

これを「腎虚」といいます。

自分の体が腎虚の状態になっているかどうかは、前述の5つのアンテナに老化現象が現れていないかチェックすればわかります。

腎虚を改善したり、予防したりすることが、老いのスピードをゆっくりにすることに繋がります。

そしてその対策を「補腎」といいます。

適切な漢方の補腎薬も数多くありますが、
老化のスピードをゆっくりにするには、何より食事と睡眠、運動といった日常生活が大切な要素となります。

 

 

 

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